「ラフアンドロードさんのキャンプギアが優秀らしい!」…ある時、こんな話を耳にしました。
噂になっていたのは、真っ白なフライシートがチャームポイントの『RR5954 ラフツーリングテント』。
誰でも簡単に設営できるって本当?
そしてなによりも、疲弊したアラサーライダーの疲れを癒しきれるの!?
徳島と高知を結ぶ酷道をツーリングしながら、実際に使って確かめてみることにしました!
国道439号線を走れ!
2023年5月某日、徳島県にやってきました。
今回の四国ツーリングには、国道439号線(通称ヨサク)の走破という大きな目的がありました。
国道439号線とは、四国を横断するような形で徳島県徳島市から高知県四万十市をつなぐ、全長341kmの道。
ただし普通の国道ではなく、マニアの間で「酷道」と呼ばれている道なのです。
酷道とは、国道という区分でありながら路面が荒れていたり狭かったりと、状況が酷い道のこと。
全国に30本以上があるといわれており、439号線はその中でも、「日本三大酷道」に数えられるほどに状況が酷い&距離が長いエリート(?)酷道なのです。
その実態は、語るよりも見てもらう方が明らか。
スタート時の徳島市街は、いわゆる普通の地方都市。雲がほとんどない絶好の晴天ということで人も車も多く、賑わっている様子なのですが…
1時間ほど走っただけで、あっという間に車1台しか走れないような細い山道になってしまいました!
交通量はすっかり減って、筆者以外にほとんど車やバイクがいません。おまけに新緑の季節で前日が雨という条件が重なったためか、左右から木々の葉が強烈に自己主張をしてくるのです。
あぁ、既に険しい!繰り返しますが、これは国道。県道でも市道でもないのです!!
しかし、まだまだ序の口です。全長341kmという長い道の中には、思いつく限りの様々な“酷い道”が続きます。
例えば、砂利が散らばるクネクネ道、
もはや林道なのでは?と聞きたくなるような植林地帯、
斜面に廃バス(!)が落ちているのも発見しました。
路面にコケが生えていたり抉れていたりするのは当たり前です。
それどころか災害が多く工事がよくおこなわれるため、「全面通行止」も日常茶飯事です。
むしろ、今回は迂回路があっただけでもラッキーでした。山の中にポツンと通る酷道の場合、迂回することもできず来た道を引き返すしかなくなってしまう場合もあるのですから!
その他にも、落ちたら無事では済まないような崖の隣をガードレールなしに走ったり、路面に小川が流れ込んで水浸しになっていたり、ヘビやイタチなど動物の死骸が転がっていたり、車1台ほどの道幅でヘアピンカーブが続いたり(しかも路面がガタガタだったり)と、面白い要素がてんこ盛りなのです。
いざ、テントを設営!
今回は写真を撮影しながらゆっくり進んだため、1泊2日で439号線を走破しました。
どこまで走れるか不明確な上に周辺は山ばかりです。必然的に、ホテルではなくキャンプで宿泊することになりました。
利用したのは高知県越知町にある黒瀬キャンプ場。
日没ギリギリまで走ったので、18時にチェックインです。暗くなる前に急いで設営をしていきましょう!
クロスカブに積載していたバッグから取り出したのは、『RR5954 ラフツーリングテント』と『RR5956 ラフグランドシート』の2点。
ラフツーリングテントの収納サイズは13×14×50cm、重さは2.8㎏。山岳テントのようなコンパクトさはありませんが、後述する機能と構造を持つテントとしては嬉しいサイズ感です。
収納時の形が細長いおかげで積載しやすく、バイク用品メーカーのラフアンドロードさんだからこそのアイテムだと使う前から実感しちゃいます!
それにしても。1日走った後なのでヘロヘロですが、こんな状態でうまく建てられるのかしら?
自分に鞭を打つような気持ちで設営を始めたところ…よい意味で想像を裏切られました。
まずはグランドシートを敷いて、
インナーテントにポールを通して立て、
フライシートをかぶせます。
フライシートはバックルをパチッとはめるだけで固定できました!
最後に前室部分のペグを打てば、
あっという間に設営完了です!
設営が簡単だったのはもちろんですが、実物を触って感じたのが、ラフツーリングテントとラフグランドシートの生地と構造が非常にしっかりしていること。
一般的なテントの耐水圧が1500~2500mmなのに対して、ラフツーリングテントのインナーテントの底とフライシートはともに耐水圧4000mm。突然の雨でも浸水しにくいスペックです。
加えてポールはφ8.5mmのアルミ合金製なので、グラスファイバー製に比べて折れにくく、手にトゲが刺さることもありません。
ロングツーリングは特に、旅の途中で天候が崩れることもあります。
もしもやむなく雨の中で夜を明かすことになってしまったとしても、ラフツーリングテントであれば体と荷物を濡らすことなく寝られちゃいそうです!
ラフツーリングテントは機能たっぷり!
結論から言うと、ラフツーリングテントで過ごす夜は非常に快適でした。
なんといっても、フロアは210×140cmと広々。荷物が少なければ2人、多ければ1人が寝転がれる余裕があります。
天井高さは110cm。さすがに立ち上がることはできませんが、寝床の準備をする時、着替えの時、翌日の計画を立てている時、滞在中一度も頭が天井につくことなくノーストレスな過ごしやすさでした。
広さだけではなく機能も充実しています。
前室は前後に40cmずつあり、靴を脱いだりチェアなどのギアをしまったりするのに便利です。
インナーテントへの入り口が高くなっていることで、砂や虫が入りにくいのも嬉しいポイントでした。
キニなる装備は?
天井には真ん中と4隅の合計5か所にマルチループがあります。
ランタンをかけたり、ロープを張ってちょっとした洗濯物を干したり、まさにマルチな活躍をしてくれますよ!
枕元と足元には2つずつポケットが付いています。
テントの中で踏んで壊しがちな懐中電灯やメガネを収納できました!
暑い日は出入口をメッシュにしたり、天井付近のベンチレーションをあけたりすることで風通しが良くなります。
痒いところに手が届くような機能が盛りだくさん。ラフツーリングテントは季節や天気を問わず、いつでもどこでも快適に使える旅の心強い相棒だったのです!
快適空間で体力回復!
翌朝6時。白いフライシートのおかげでうっすらと日光が入るため、自然と目が覚めたような気がします。
テントの隣で流れる早朝の仁淀(によど)川には霧がかかり、なんだか幻想的な空気です。
睡眠時間はたっぷり7時間。
ラフツーリングテントのおかげで熟睡でき、2日目も元気いっぱい出発することができました。
もちろん、2日目の439号線も期待通りとっても酷い道です。
「コレが走りたかったんだよ~!」と、大興奮しちゃいました。
キャンプツーリングにおいて、テントは最重要アイテムのうちひとつ。自分の希望に合わせて、妥協せず選ぶことが大切です。
筆者にとって『ラフツーリングテント』は、旅の疲れを癒してくれるストレスフリーなテント。
特にしっかり休みたいロングツーリングにおいては、これからもスタメンとして使っていく予定です!